スポーツパフォーマンスにも関係のある空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)
スポーツ選手はうまくなるために様々なトレーニングをされていることと思います。
スポーツで結果を出すためには行ってるスポーツに対する技術、体づくりはもちろん必要です。
同時に目の能力というのもパフォーマンスには関わってきます。
目の能力も視力だけでなく色々ありますが、その中でも今回は空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)についてお伝えしようと思います。
空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)はスポーツだけでなくて日常生活や仕事につながることもあります。
空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)とは
まず、空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)ってご存知でしょうか。
空間認識能力(くうかんにんしきのうりょく)ともいわれることもあります。
なにやら難しそうな名前ですね。。。
空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)とは物体の位置や方向、間隔などを、すばやく正確に認識する能力とされています。
日常で分かりやすく必要とされているものに車の運転の際のバック駐車や、縦列(じゅうれつ)駐車にこの能力が必要といわれています。
空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)も高いレベルになればスポーツレベルに関わってきますが、皆様にとって必要なもので、物との距離感など知らず知らず生活の場面で使っているものと思います。
プロ野球選手がパフォーマンスとして飛んできたボールを背中の後ろでキャッチする背面キャッチがありますがこれもそうです。
自分の位置を理解し、飛んでくるボールがどこにあり、どれくらいのスピードで、どの方向から飛んできて、どこに手を出したらボールがキャッチできると分かりさえすれば、ボールを見なくてもそこに手を出すだけでボールがグローブに入ってくれるわけです。
空間認知能力を向上させるトレーニング
普段、物との距離感などは皆様目で見て判断していることがほとんどと思います。
これをあえて目を閉じて動作を行うことで空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)の向上に役立ちます。
例えば
・目標物や目標地点を決めて、目を閉じてそこまで歩く。
・数メートル先に物を置いておいて、目を閉じて歩いてその置いたものを取ってみる。
というのもいいトレーニングになります。
出来なくても大丈夫です。楽しみながらしてください。
出来たとしても続けてもらえたらと思います。
以前、海外サッカーやサッカーの日本代表のエースとして活躍されていた選手もペットボトルを数メートル先に置いて、目を閉じてそのペットボトルを取りに行くといったことを動画に上げていました。
単純ですがそういったレベルの選手でも行われているトレーニングでもあります。
スポーツに関連させながらのトレーニング方法
空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)を向上させるトレーニングの際には、現在されてるスポーツの動作に関連づける必要はありません。
ただ、皆様行われてるスポーツに沿った形の方がやりやすいとも思いますので、行っているスポーツに近い形を載せておきます。
色々な形でやるほうが効果もあるので、色々試してみてください。
・サッカー
目を閉じてボールをける
サッカーであれば目を閉じてボールをけるといったアプローチが出来ます。
やり方を2パターン載せておきます。
パターン1
①ゴールの近くにボールを置く(ペナルティキック付近でいいと思います。)
②ボールから数メートル離れる(5,6歩でいいと思いますが、簡単であればもう少し距離をとってみてください)
③数メートル先に置いたボールを目を閉じてボールに向かって歩いていき、ゴールにめがけてボールをける。
やることに意味があるので空振りでも大丈夫です!
パターン2
①体の横もしくは、すぐけれるところにボールを置く。
②横に置いたボールを目を閉じてけってゴールポスト当てやゴールバー当てをする。
どちらも、目を閉じるのでボールに乗ってねんざしたり、地面をけったりとケガのないよう注意して行ってください。
・野球、ソフトボール
目を閉じてボールを投げる
野球やソフトボールであれば、キャッチボールの時に、目を閉じて相手に向かって、ボールを投げるといったことができます。
普段当たり前のボールを投げるという行為も、目を閉じて行うと距離感が難しくなります。
※ボールを取る時は危ないので必ず目をあけてボールをキャッチしてください!
・バスケットボール
リングに向かってボールを入れる
バスケットの選手は目を閉じてリングにボールを入れてみるというのが出来そうです。
同じ場所からでなく色々な距離や角度で行ってください。
目を閉じるのでこちらもケガのないように気を付けて行って下さい。
・バドミントン、テニス、卓球
シャトルやボールを打つ、目標物に当てる
バドミントンやテニス、卓球の選手はシャトルやボールを目を閉じて打つ
目を閉じてボールを打つことが簡単に出来るようになれば目を閉じて目標物に向かって打つといったことも出来ます。
やり方を変えてみる
投げる、打つ、けるの場合も、
目を閉じた場所からスタートせずに、目を閉じてから1歩、2歩と下がってから前に進んだり、目を閉じてから右、左と動いてから投げたり、後ろ向きから始めてみるなどやり方も変えてみてください。
※注意事項
「目を閉じるので周りに人がいないか」の確認を行ってください
「目を閉じて走る」は危険なので必ず行わないでください。
くれぐれもケガのないように行ってください。
空間認知能力を上げる方法はスポーツ動作にとらわれなくて大丈夫です
繰り返しにはなりますが、空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)はサッカー選手だからサッカーボールをけってトレーニングしないといけないとか、野球、バスケット、バドミントン、テニス、卓球とそのスポーツ動作に合わせてトレーニングしないといけないわけではありません。
足を使うサッカー選手でもキャッチボールやバドミントンのラケットでやってみることで空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)が高くなりサッカーのレベルが上がったり、サッカーがやりやすくなったりもします。
色々な方法でアプローチすることで能力が上がることもあるので色々トライしてみてください。
目を開けてトレーニング
背面キャッチ
目を開けてトレーニングする方法として、自分で投げたボールを背中でキャッチする背面キャッチを繰り返し練習するという方法もあります。
背面キャッチなんか簡単、簡単!という方はボール2球両手に持って2球背面キャッチに挑戦して下さい。
2球ともに落ちてくるボールの場所、スピードが判断できれば見なくともそこに手を伸ばせばキャッチできるはず!
お子さん向けの簡単なやり方
・背面キャッチがあまりにむつかしい子どもさんなら投げたボールをその場所で180度回ってからキャッチ。
・ボールを上に投げて、その場でくるっと横に360°回ってからボールをキャッチ。
・真上に投げたボールを目を閉じてキャッチ。
・まずはボールを見ながらの自分の後ろでキャッチでもいいと思います。
・数メートル先に何か物を置いて、その物を目を閉じて歩いて取るということだけでもいいと思います。
やり方はいくつもできます。
やり方は色々変えるほうがいいので色々工夫してみてください。
福笑いなんかも楽しんでもらえるかもしれません。
出来ないことが出来るようになると何かが変わると思います。
スポーツをされてる方、一般の方でも空間認知能力(くうかんにんちのうりょく)が上がることで何か変化が出れば幸いです。
腕や手を痛めたら足で、足を痛めたら手でトレーニングできます。
スポーツ選手でケガをしたときにトレーニングができないという場面でもこういったトレーニングなら出来るのではないかとも思います。
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