五十肩といわれる肩の痛みとその状態
肩が痛くて病院へ行くと「レントゲンでは異常がないので五十肩です」といわれるけど、この五十肩がいつまでもたっても良くならない、肩の状態が少しずつ悪くなっている、肩の痛みが良くなってきたと思ったらまた肩の痛みを繰り返してきた。
そういったことを経験される方もおられると思います。
一言で五十肩とはいわれるけど、なぜ肩が痛むのか、肩の中がどうなっているかを説明してもらえない。そしてどうしていけばいいのかが分からないそのような方もおられるのではないでしょうか。
50歳前後で肩が痛くなったり、手が上に挙げられなくなったり、手が後ろに回らなくなることが多いことから五十肩といわれますが、勝手に肩が痛くなるわけではありません。
肩の中の部分に異常が起こり、関節運動がうまく行えないことで肩の痛みや動かしずらさといったことにつながってきます。
身体は皮膚でおおわれているので、五十肩の時に肩の中の状態がどのようになっているのか分からないと思います。
今回は50歳くらいから肩が痛くなったり、肩が動かしにくくなるともいわれる五十肩の時の肩の状態と肩の痛みがない状態をエコー画像を通して見比べてみようと思います。
※今回はスポーツ障害による肩の痛みでなく五十肩といわれる肩の状態を見比べます。
※エコー画像については患者様にご了承を得ているものです。
※今回の方の画像は五十肩の中でもひどい状態のエコー画像になります。
※エコーは超音波と呼ばれる人の耳に聞こえない周波数の音を体に当てることで体の組織を調べることができる検査機器です。
五十肩の肩の痛みと炎症との関係を見てみる
肩が痛くて病院へ行くと「肩に炎症があります」といわれることがあると思います。
炎症ってホントにあるの?って思う方もおられるかもしれません。
まず、肩の痛みと炎症の関係を見てみようと思います。
上のエコー画像は肩の痛みなし。
下のエコー画像は肩の痛みあり。
エコー画像はどこがどうなっているか分からないと思いますが、肩をエコーで撮影しています。
オレンジ色の部分が炎症が起こっている状態を表しています。
炎症なし(肩の痛みなし)
炎症あり(肩の痛みあり)
肩の痛みがないエコー画像は炎症を表すオレンジ色がありませんが、肩の痛みがある方のエコー画像は炎症を表すオレンジ色があるのが分かると思います。
肩が痛いという方はこのように炎症が起こっていることが多いと思います。
そして、この下のエコー画像は肩の痛みが非常に強い方のエコー画像です。
カラーの部分が炎症をあらわしていますが、炎症も非常に強く起こっていることが分かると思います。
全てではありませんが、このように肩の痛みの強さと炎症は相関関係があることが多いです。
肩の腱板(けんばん)と肩の痛みの状態を見てみる
五十肩による肩の痛みは肩にある腱板(けんばん)という腱が大きく関わっています。
肩は腱板(けんばん)という腱が肩の動きを安定させることで、腕や手を動かす際に肩の痛みがなくスムーズに動かすことが出来ます。
五十肩のそのほとんどに腱板(けんばん)の状態が関係しているとまでいわれたりもします。
この腱板(けんばん)が損傷しているからといって、肩の痛みが改善しないわけではありませんが、この腱板(けんばん)が痛んでないか、腱板(けんばん)の痛みの度合いがどれくらいかといったことは肩の状態を知るうえでも重要な部分にもなります。
それでは肩の痛みのない状態、五十肩で肩が痛い状態の2つの腱板(けんばん)を見比べてみます。
・正常な腱板(けんばん)
下の画像は肩の痛みなしのエコー画像です。
黄色の↕は腱板(けんばん)の幅です。
腱板(けんばん)は腱板の付着部分から痛んでもきますのでこちらのチェックも必要です。
・肩の痛みがある腱板(けんばん)
色が黒く抜けてる部分、黄色の矢印が損傷部分です。
こちらは腱板断裂(けんばんだんれつ)といわれるほどの腱の損傷がいくつもみられます。
※こちらの方は肩の腱板断裂(けんばんだんれつ)といわれるほど腱板(けんばん)が損傷しています。
五十肩といわれる方は腱板(けんばん)を損傷している人もいれば、損傷していない人もいます。損傷具合もさまざまです。
五十肩といわれる全ての方がここまで腱板(けんばん)を損傷していることはないと思います。
肩の痛みのない状態、五十肩で肩が痛い状態の2つの腱板(けんばん)を見比べてみました。
肩が痛いからといって必ずこのようになっているわけでもありませんが、腱板(けんばん)の状態は五十肩の治療に非常に重要な要素です。
骨の状態と肩の痛みの状態を見てみる
まず、肩は人の身体の中でも1番大きく動かすことができる関節です。
このため皆様の肩も大きく回したり、色々な方向に動かすことができると思います。
これは、肩の関節がひざや足首など他の関節と違って、肩の関節になる骨同士の接点が少ししかないからです。
関節になる骨同士の接点が少しかないということは、肩が動く時の安定性を筋肉や腱(けん)、靭帯(じんたい)で作る必要があります。
こういうことから、肩は骨よりも筋肉や腱(けん)、靭帯(じんたい)でできあがった関節ともいわれます。
このために肩は骨よりも筋肉や腱(けん)靭帯(じんたい)が大きな影響を持つ関節になります。
ということは肩の痛みに対しては、
肩の骨の状態よりも筋肉や腱(けん)、靭帯(じんたい)が痛んでないのかといったことの情報の方が重要になってきます。
ただ、肩の動きに重要な働きをする腱が腱板断裂(けんばんだんれつ)といわれるほどにひどく損傷を起していたりと五十肩の状態があまりにひどくなると骨も変形を起こしてきます。
エコーでもそういった肩の骨の状態が分かります。
それでは骨の状態を見比べてみます。
白色のラインの骨の輪郭の部分に注目してもらえればいいと思います。
肩の痛みのないエコー画像
白色の矢印の上のラインが骨のラインになります。
骨もなめらかで丸みを帯びています
腱板断裂(けんばんだんれつ)といわれるほどの腱に損傷があるエコー画像
上の画像と同じく白色の矢印の上のラインが骨のラインになります。
こちらは骨の輪郭が角張っているように見えます。
このように、五十肩の状態があまりにひどくなってくると肩の骨も角張ってきたり変形を起こしてきます。
骨が変形を起こしているからといって、必ず痛みが取れないわけでもありません。
ですが現在の肩の状態を知ることは重要です。
肩の状態を見たうえで五十肩の治療について滋賀県の整骨院が考えてみる
今回は五十肩といわれるような肩に痛みがある方と肩に痛みのない状態をエコー画像を使って見比べてみました。
肩に痛みがあるという方は肩の状態もそれ相応の状態にもなっていることもあります。
ただ、エコーでは悪い部分を中心に見ています。
これをみると痛々しくてもう改善しないのではないかとも思いますが、肩の痛みや肩の動かしにくさが改善できないわけではありません。
肩や身体の機能を改善していくことで手が上に上がるようになったり、頭の後ろに手が届くようになったり、手が後ろに回るようになったりと日常生活に肩が使えるように改善していくことは可能です。
ただ、肩を痛めたそのままの状態であれば肩や腱板(けんばん)に負担がかかっていて、さらに状態が悪くなっていくことも考えられます。
ほっておいたり、その生活を続けることでさらにひどくなり、腱板(けんばん)の状態を悪くしたり、肩の痛みがなかなか取れなくなって、手術が必要と診断されてしまうことにもありますのでご注意ください。
滋賀県にある当院の治療
・五十肩の状態を十分に確認
滋賀県にあるたかおか整骨院ではやみくもに治療していくよりも、しっかりと肩の状態を知ってもらい、そのうえで整体にあたっています。
まずは肩の状態を十分に確認します。夜は痛みで目が覚めるか、普段の痛みがどの程度なのか。
肩の動く範囲も確認していきます。
必要な方にはエコー検査もしていくことで肩の中の状態を確認します。
・肩の専門の病院で長年培った技術と知識×神経の整体でアプローチしていきます。
長年肩を専門的に治療する病院で治療をしてきました。
その技術を使って肩の動きを広げていきます。
さらに、筋肉に対する神経伝達を改善していくことで肩の状態を改善していきます。
身体が動いたり、関節を保護することは筋肉の働きでその筋肉に動きの命令を送ることは神経の働きです。
筋肉に対する神経伝達が改善することで肩の痛みや動きずらさをより良くしていきます。
五十肩の肩の痛みが取れない、肩の動かしずらさが改善しなくてつらい、治療をしても良くならないとお困りの方はたかおか整骨院にお声がけください。
たかおか整骨院の肩の整体についてのページです
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