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変形性ひざ関節症にグルコサミンの効果の実際を守山市の整骨院が考えてみる

2023年2月17日 カテゴリー:ブログ

変形性ひざ関節症の痛みとグルコサミン?

 

ご年配の方でひざが痛くなる一つに変形性ひざ関節症といわれるものがあります。

ひざの軟骨(なんこつ)がすり減ってきてひざが痛くなったり、ひざの軟骨(なんこつ)がすり減りつづけてひざの軟骨(なんこつ)が無くなり骨がとがってきたり、ひざの骨が変形を起こしてくるというものです。

 

ひざの軟骨(なんこつ)がすり減ったり、骨が変形を起こしているこの状態はひざに痛みも起こりやすくてひざの痛みがある方はグルコサミンの効果って結局どうなのかと思われる方もおられるのではないかと思います。

 

もちろん私の勝手な感覚でグルコサミンの効果を判定するわけにはいきません。

慢性疼痛(まんせいとうつう)診療ガイドラインにグルコサミンの効果を検証されたものが載っていましたので今回はこちらに沿って記載してみようと思います。

 


 

慢性疼痛(まんせいとうつう)診療ガイドラインとは

 

厚生労働行政推進調査事業(慢性の痛み政策研究事業)として進められ、慢性疼痛(まんせいとうつう)を扱っている7学会で構成されているペインコンソーシアムが協力して慢性疼痛(まんせいとうつう)ガイドラインが作成されたものです。

 

※ペインコンソーシアムとは日本疼痛学会、日本ペインクリニック学会など痛みに関して共有と方針を協議する目的で設立されたものです。


 

変形性ひざ関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)を簡単に説明

 

体の骨の先端には軟骨(なんこつ)といわれる、弾力性のある組織がついています。

下のイラストは、体の関節の部分の解剖です。

骨の先端に軟骨(なんこつ)がついているところをイメージして頂けたらと思います。


ひざは体の中でも一番体重がかかってくる部分でもあります。

年齢によってひざ関節の軟骨(なんこつ)が硬くなったり、弾力性を失っていくことやひざに体重がかかってくることも合わさり軟骨(なんこつ)がすり減ったり、すり減りすぎてひざの軟骨(なんこつ)が無くなり、骨がとがってきたり変形を起こしてくることを変形性ひざ関節症といいます。


ひざの軟骨がすり減ったり、ひざの骨が変形を起こしてくる状態は日常生活においてひざの痛みを起こしやすくなってしまいます。

イスから立ち上がる時、動きはじめ、階段を降りるときにひざが痛いというところが特に特徴的です。


 

なぜ、グルコサミンといわれるの?

 

ひざを含めて骨の端には軟骨(なんこつ)がついています。

年齢やさまざまな理由によってその軟骨(なんこつ)がすり減ってくることがひざの痛みにもつながります。

 

グルコサミンは軟骨(なんこつ)を作る成分となり、これによってひざの痛みをおさえたりする効果を期待してのものと思います。

 


 

変形性ひざ関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)によるグルコサミンの効果の検証(慢性疼痛診療ガイドラインより)

 

臨床研究のデータを収集・統合し、解析したデータの検証結果として、ひざの痛み、ADL改善効果についてグルコサミンの投与群とプラセボ群に差は見られなかった。

 

「変形性ひざ関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)に対するグルコサミンの有用性はない」

ということが慢性疼痛診療ガイドラインの結果です。

 

軟骨(なんこつ)を作る成分を飲んだからといって、ひざの軟骨ができることはないとは思いますが、ひざの痛みに関してもあまりいい結果ではありません。

 

※ADLとは

食事や更衣、入浴など日常生活で不可欠な基本的行動のこと。

※プラセボ(群)とは

薬を使わなくても病気が良くなることがあります。

薬の有効成分が入っていなくて、本来の薬と見分けがつかないようにして、薬の試験に利用するもの。

例えば、薬ですよといってラムネを渡して、本人は「薬だから良くなる」と思い込んで飲んだら、治ったというようなことです。

グルコサミンの副作用は?(慢性疼痛診療ガイドラインより)

 

適切に取ればおそらく安全ですが、副作用の報告もあり、不明な点はある。

ご高齢の方はポリファーマシーの問題もあり注意が必要です。

 

※ポリファーマシーとは

多くの薬、複数の薬を服用することで副作用などの有害事象をおこすことです。


 

 

グルコサミンの結果をまとめると

 

慢性疼痛診療ガイドラインでは「グルコサミンの効果の有用性はない」という結果でした。

薬による悪影響の報告は少ないということですが、ご年配の方で他に薬を服用されている方も多いと思いますので注意は必要とも思います。

 

守山市にある当院の変形性ひざ関節症によるひざの痛みに対する考え

 

年齢が高くなることでひざ軟骨(なんこつ)の弾力性がなくなったり、ひざの軟骨(なんこつ)がすり減ったりと軟骨(なんこつ)によるひざの痛みのリスクはありますが、ご年配の方全てがひざが痛いわけでもありません。

同じような年齢の方でも、皆様同じ軟骨(なんこつ)のすり減り具合というわけでもないと思います。

 

ひざや体が機能していない状態で日々生活していくことでひざにおかしなストレスがかかり続け、現在のようなひざを痛めていく状態になっていきます。

中には70歳、80歳を超えている方でも長時間正座が出来る方もおられます。

 

 

骨の端にある、軟骨(なんこつ)の弾力性がなくなったり、軟骨(なんこつ)がすり減ることは、もちろんひざの痛みに関係もしてきます。

ですが、これだけがひざの痛みやひざが悪化する状態を左右することでもありません。

 

 


例えば、両ひざともに軟骨がすり減ってたとしても、

 

右ひざは痛いけど、左ひざは痛くない

右ひざ、左ひざと痛みの強さが違う

 

ということはあると思います。

もし、軟骨(なんこつ)のすり減りや、骨の変形が痛みの全てであれば、左右ともに同じひざの痛みになってきます。

 

体のバランス、重心の位置、筋肉がしっかりと機能しているなどひざの痛みが出ないようにしていく要素はあります。

 

また、もし現在ひざに良くない負担がかかっている状態であれば、ひざへの負担も大きくなりひざの状態がさらにひどくなっていくことも考えられます。

 

体の機能、ひざの機能を整えていくことでひざに負担のかからない状態にしていくことでひざの痛みに対応していきます。


当院では筋肉につながる神経の働きを改善していくことで筋肉の働きを高めて体の機能を整えていきます。

筋肉に対する神経がしっかりと伝わる状態にしていくことで、筋肉がしっかりと働くことが重要です。

 

 

参考文献

慢性疼痛診療ガイドライン

 

当院のひざに関するページはこちらにもあります

膝の痛み