スポーツ選手ですねが痛むシンスプリント
今回は陸上、バスケット、サッカー、バレーボールの選手に起こりやすいとされるシンスプリントです。
シンスプリントは走ったり、ジャンプ動作の繰り返しが多いスポーツで起こるすねの部分に沿っての痛みです。
そのほとんどは1~2週間程度休めば治るともいわれていますが、中には痛みを引きずってしまい数か月からひどいケースは1年以上も痛みが取れないものもあるとされておりそうなると大変厄介なものにもなります。
今回はスポーツ選手のすねの痛みシンスプリントについて考えてみようと思います。
シンスプリントとは
筋肉は骨についています。
筋肉を使うとき、骨には筋肉に引っ張られるストレスがかかってきます。
そして、骨のまわりは骨膜(こつまく)という膜で覆われています。
骨のまわりにある骨膜(こつまく)が筋肉に繰り返し引っ張られて、それに耐えられなくなると痛みを起こします。
シンスプリントは骨膜(こつまく)が炎症を起こすということで、すねの部分の過労性の骨膜炎(こつまくえん)という名称でもあります。
下のイラストは身体の骨と関節の解剖になります。
骨膜(こつまく)をイメージしやすいと思い載せておきます。
すねの骨に、走ったり、ジャンプする際に働く筋肉がついています。
シンスプリントは走る、ジャンプする際にその筋肉を使い続けることで、骨が筋肉に引っ張られ続けて、耐えられなくなったときに痛みを発生してしまうものです。
シンスプリントが起こりやすいスポーツは?
陸上の短距離、中・長距離、サッカー、バスケット、などよく走るスポーツに多いです。
バレー、陸上の棒高跳び、幅跳びなどジャンプをするスポーツも多い障害です。
中高年代のマラソンやジョギングをする人も増えており、中高年代のシンスプリントも多い障害です。
シンスプリントの痛む場所は?
負担がかかる部分により変わってきますが、すねの前側や後ろ側が痛みます。
ランニングとジャンプでも、すねにかかる負担の場所も違うので、すねの痛む場所にも違いがあります。
そういうことから
ランニングタイプのシンスプリント、ジャンプタイプのシンスプリントがあります。
ランニングタイプ:すねの上部分、下部分が痛みます
ジャンプタイプ:すねの真ん中部分が痛みます
シンスプリントは休めば治る?
シンスプリントは休めば一旦痛みは落ち着きます。
初期であれば2週間も休めばそのまま痛みが出ないケースもありますが、中には復帰をするとまた痛みを繰り返すこともあるのでよく走る選手、よくジャンプをする選手にとってはその度に休んでばかりもいられません。
また、休んで痛みが一旦取れても、復帰のたびに痛みを繰り返す、なかなか痛みが取れない選手もいたりします。
そう考えるとシンスプリントも厄介なものになってしまいます。
シンスプリントと思っていたら疲労骨折(ひろうこっせつ)だった?
シンスプリントはすねに沿った痛みですが、走ったり、ジャンプを繰り返す選手はすねの骨の疲労骨折(ひろうこっせつ)を起こすこともあります。
シンスプリントと思っていたら疲労骨折(ひろうこっせつ)だったということもありますのでまずは、整形外科や病院へ行ってもらうことをお勧めします。
シンスプリントの原因
シンスプリントになる大きな原因はオーバーユースですが、個人個人の身体の状態でも変わってきます。
チームメイトと同じトレーニングしていても、体質や今までの身体づくりの環境も違うので、同じトレーニングをしていてもシンスプリントになる人ならない人が当然います。
シンスプリントの要因をいくつか挙げてみます。
1.過度のトレーニング
その人が持つ許容範囲を超えた負荷がかかり続けると、当然身体を痛めることになります。
シンスプリントの場合ではすねの部分にその人の許容範囲を超えた負荷がかかり続けてシンスプリントになったということになります。
2.トレーニング場所の環境
走った際の足への振動が身体に大きすぎるとこの振動が負担になることもあります。
シンスプリントが起こった場合、シンスプリントから復帰する場合は路面などの硬い場所でのトレーニングは控えた方がいいと思います。
3.身体の状態、足の機能低下
現在、子どもさんも外で遊ぶことも少なくなり、そういったことも要因で浮指(うきゆび)が多いといわれたりと足の機能が低下しているお子さんもおられます。
足の状態、足の機能が良くなければ走った時の負担に足が対応することが出来ずにすねの部分を痛めてしまうことにもつながります。
4.合わないくつ、くつの状態
最近のくつは大変機能性に優れています。
それが逆に身体に負担になることもあります。
またすり減った靴を使い続けることで体のバランスを崩してすね部分に負担がかかることもあります。
5.フォーム
フォームはその選手にあっていたり、スポーツの専門性もありますが、フォームやスポーツのプレースタイルによってもシンスプリントが起こる要素として考えられます。
シンスプリントが起こった時の対応
病院や整形外科、治療院に行かずに少し様子をみてみる場合の対応です。病院や整形外科、治療院へ行った際はその先生の指示に従ってください。
1.まずは、練習量を減らしたり、トレーニングを2週間ほど休んでみる。ここで痛みが取れない場合は病院へ行ってみる
2.復帰の際はトレーニング量を落として少しずつ復帰へ
3.練習環境のチェック、アスファルトや路面が硬い場合は足や身体に負担がかかるということを理解して再発しないように考えてトレーニングする
当院のシンスプリントに対しての整体
当院は神経にアプローチして筋肉の状態を改善することでシンスプリントにアプローチします。
身体を動かしたり、関節を保護することは筋肉の働きですが、その筋肉に命令を送るのは神経です。
神経がうまく筋肉に伝わらないと、筋肉が正常に働かずに、間違った使い方になり結果身体を痛めてしまいます。
シンスプリントはすねにあたる骨に筋肉が過度に負荷がかかっている状態です。
筋肉への神経伝達を正常にしていくことで筋肉の間違った使い方を変えてきます。
また、シンスプリントが起こっている選手は身体のバランスも崩していることがほとんどです。身体のバランスが良くなるようにもアプローチしていきます。
中々改善しないシンスプリントでお困りの方は当院にご相談ください。